下関の歴史あれこれ 第30回

新発見!旧秋田商会ビルの棟札

 下関市立歴史博物館で開催中の企画展「秋田寅之介と近代の関門海峡」(令和3年(2021)1月11日まで)。本展でぜひ注目していただきたい資料が、旧秋田商会ビルの棟札です。

 棟札は、建物の建築・修築記念として棟木など建物の高所に取り付けられる板です。今回展示している棟札は、旧秋田商会ビル建築時に作られたもので、ビル内に残されていました。棟札には、大正3年(1914)12月20日の日付で、秋田寅之介がビルを建設したことが記されています。また、設計者として、西澤忠三郎、後藤栁作、山﨑幸輔、新富直吉が任命されたことがわかります。

 本資料の存在は、最近まで明らかになっていませんでした。この春、新型コロナウイルス感染拡大の影響で下関市内の各施設が休館した際、旧秋田商会ビルも休館となりました。この間、ビルの職員が内部を整理していたところ、棟札を発見したそうです。

 棟札は建物に関連する重要な資料です。また、旧秋田商会ビルの設計者は、これまで新富直吉からの聞き取りをもとに推定されていましたが、この棟札により設計者が明確になりました。コロナ禍での休館の中、気持ちを明るくしてくれる発見でした。貴重な資料をぜひ展示室でご覧ください!

旧秋田商会ビル写真
棟札(下関市観光スポーツ文化部観光施設課蔵)

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