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- 公開: 2021/01/26
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下関の歴史あれこれ 第31回~系図から見る歴史~
テレビや新聞などで血縁関係を説明する際、しばしば系図が用いられることがあります。こうした説明用の系図の元となる系図、つまり歴史資料としての系図は古代から作成されており、現在でも古い系図は全国に数多く遺っています。
系図は後世の推測で記された記述を含んだり、意図的に改ざんされていたりすることが多く、学術研究上は必ずしも重視されてきませんでした。ただし、見方を変えると、作成者が自分の祖先に対してどのようなイメージをもっていたのか、あるいは自分をどのような人物に結び付けようとしたのか、といった作成者側の考えを探るうえでは、非常に重要な資料といえます。
たとえば、江戸時代に長府藩の家老を務めた細川家の系図を見ると、作成当時の主家である毛利家よりも、足利将軍家などとの関係を強調しようとしている様子が見て取れます。江戸時代には、自家と現在の主家との関係を強調することが多いのですが、細川家の系図は、別の考えで作成された可能性が高いようです。
下関市立歴史博物館では、3月14日(日)まで、企画展「系図・由緒書を読み解く」を開催中です。ぜひこの機会に系図によって紡がれる歴史にふれてみてください。
前回のコラムはこちら
https://www.hop-s.jp/column/3973
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